ボーイフレンド | 夢みたいな世界で能天気に踊ろう
おもちゃ箱をひっくり返したみたいな映画
『ボーイフレンド』(The Boy Friend/1971/イギリス)
監督:ケン・ラッセル 出演:ツイッギー
美術も演出もツイッギーも、もうぜんぶ可愛い。
何気なくつけていたテレビ画面から映し出されたなにやらコケティッシュで珍妙な世界…。映画の専門チャンネルで深夜に放映されていたこの映画、その夢のような映像美にわたしは一気に魅了されてしまいました。映画の出会い方としては最高だったな。主演は「ミニスカートの女王」と呼ばれた60年代ファッションアイコンのツイッギー。「ツイッギー=小枝ちゃん」の愛称にふさわしく背が高くて華奢でかっこいいイメージの彼女が、この映画では地味で冴えない女の子を演じていたのも良かった。
あらすじ:冴えない女の子がミュージカルの主役に大抜擢。
イングランド南部の港町ポーツマスにあるミュージック・ホールで上演されるミュージカル「ボーイフレンド」。主演のリタが怪我してしまったことで舞台監督助手のポリー(ツイッギー)が急遽代役を務めることに。1本のミュージカルの上演を通して、空想や幻想を交えながら描かれる華やかなショーと嫉妬やロマンスの入り乱れるリアリスティックな舞台裏が交錯しながら物語は進みます。
- ツイッギーがキュートすぎる!
- いま見ても斬新な映像美
- 軽快な音楽でハッピー
王道のシンデレラストーリーですね。コメディーだし映像も音楽も楽しいし後味もグッド。ツイッギーって表情がころころ変わって本当にかわいい!上手すぎない歌とダンスも映画のコミカルな雰囲気に合っていて良いんです。劇中ミュージカルの物語の舞台は20年代後期の南仏。ということで衣装もアールデコ調でとってもおしゃれ。この映画が製作された1971年というと、ちょうどアールデコが再評価されてきたころですかね。
バスビー・バークレイ風の群舞や仕掛け映像も面白いです。コメディータッチのストーリーを盛り上げる音楽も最高です。笑顔になります。先日、レコード屋で偶然サントラの中古レコードを見つけたので即購入!残念ながらCDでは出てないんですよね。劇中に、回るレコード上で踊るシーンがあってサントラレコードのジャケットはそのシーンがデザインされています。
ところで現在のツイッギーって何をしているのだろう、と思って調べてみたら現在はデザイナーとして活躍されているそうです。65歳とは思えない美しさ、そしてやっぱり……細い!
[Photo: © 1971 METRO-GOLDWYN-MAYER INC. COUNTRY OF ORIGIN U.S.A.]
永遠のアイドル。