エデンより彼方に | 溢れる色彩の映像美を堪能
50’sな雰囲気が魅力なメロドラマ
『エデンより彼方に』(Far from Heaven/2002/アメリカ・フランス)
監督:トッド・ヘインズ 出演者:ジュリアン・ムーア、デニス・クエイド、デニス・ヘイスバート
このジュリアン・ムーアも、あのジュリアン・ムーアも全部良いです。
もうジュリアン・ムーアが美しいというだけで満足な映画です!品があって年を重ねても可愛らしくて、前から好きな女優さん。ジュリアン・ムーアといえば、アカデミー賞主演女優賞にも『アリスのままで』でノミネートしています。もうすぐ授賞式なので賞の行方も気になりますね。ちなみに、この映画ではヴェネツィア国際映画祭女優賞を受賞。50年代ルックがキュートです。
あらすじ:理想的な主婦に訪れた変化と偏見。
1957年、コネティカット州に住むブルジョア家庭のマダム、キャシー・ウィテカー(ジュリアン・ムーア)は、夫のフランク(デニス・クエイド)と2人の子供たちと暮らす理想的な主婦でした。ところが、ある晩夫が男性と抱き合っている姿を偶然目撃してしまい、誰にも相談できずに悩みます。一方で、彼女は黒人庭師のレイモンド(デニス・ヘイスバード)と親しくなっていきます。
- 50年代ルックを楽しもう
- 清潔感のあるキャスティングがナイスです
- BGMまで雰囲気が一貫してる
タイトルやエンドクレジットまで一貫した50年代風の映像が美しかったです。カラフルなファッションや車も可愛い!目にも楽しい映像でした。ストーリーは平凡なものですが、この映像効果により秀逸な映画に仕上がっている気がします。
物語は、身分や人種の違いによる叶わぬ恋をしてしまう主婦のメロドラマです。ブルジョワマダムと庭師の黒人男性が次第に親しくなっていくというまるで昼ドラのような設定ですが、ふたりの仲は友人のようでもあり仲間のようでもあります。そのふたりをジュリアン・ムーアとデニス・ヘイスバート(ドラマ『24 -TWENTY FOUR-』の大統領役が有名。)が演じることでとても清潔感のある雰囲気が出ていて好感が持てました。
黒人や同性愛者への偏見もひどかった時代の様子が描かれていて、胸が痛くなるシーンも。切ないラストではありますが、最後まで本当に美しかった。BGMも映像にマッチしていて良かったです。
[Photo: © 2002 Universal Studios.]
タイトルロゴも良い。
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