寄生獣 | 実写化ミギーもやっぱり可愛い
岩明均の名作漫画を実写映画化
『寄生獣』(2014/日本)
監督:山崎貴 出演者:染谷将太、深津絵里、阿部サダヲ、橋本愛
良くも悪くも原作を裏切らない作りでした。
試写会で観ました。公開は11/29からです。
原作漫画が名作なだけに観る前は不安でしたが、ビジュアル的にも内容的にもけっこう忠実に映像化されていたと思います。ただし原作以上の衝撃も特にないかな。やっぱりあの漫画の衝撃ってすごすぎるんですよねぇ。映画は良くも悪くも原作を裏切らない作りでした。動くミギーもイメージ通りで可愛かったよ!
あらすじ:人間の頭に寄生して人間を食べる謎の寄生生物がやってきた。
突然地球に現れた寄生生物(パラサイト)。彼らは人間の脳に寄生して生きながら別の人間を捕食します。高校生の泉新一(染谷将太)にもパラサイトが寄生しようとやってきたが、途中で阻止されてしまった結果、腕に寄生することに。「ミギー」(阿部サダヲ)と名付けられたそのパラサイト(新一の右手)は新一と共生することになります。一方、世間では謎のミンチ殺人事件が頻発しているというニュースで騒がれていました。
- 原作に忠実でストーリーもまとまってる
- ミギーかわいい!
- 染谷くんの演技よかった
一部ストーリーが簡略化されていたり、設定が変更になっていたりしましたが、違和感なく楽しめました。原作読んだことない人にも分かりやすかったんじゃないかな。いやぁ、現代のVFXってすごいんだなあ。頭がぱっくり割れるシーンとかミギーの滑らかな動きとか、こういうのが日本で普通に映像化できるようになったということに単純に感動しました。
“生命の尊さ”や”人間の罪深さ”など、もともと哲学的なテーマを持った内容ですが、映画版では”母子”というテーマもより大きく扱われています。原作では片親という設定ではないのですが、映画では新一は母親と2人暮らし。新一と母親の関係性にクローズアップして描かれます。母親がパラサイトに乗っ取られてからのシーンは原作同様、悲しみと悔しさが溢れて胸が痛い…。
田宮良子(深津絵里)の家に両親が来て、母親が「娘じゃない」と言い出すシーンも重要で、”理論 vs 感情(愛情)”みたいな縮図を感じます。冷徹で合理的なパラサイトと比較することによって、人間って確かに非合理な存在だなぁと感じてしまうわけですが、母子の愛情なんてその最たるものかもしれませんね。
それにしてもミギーの動きが良かったな〜。戦闘時に切り離されたミギーがトコトコ走って右手に戻るシーン、一瞬だけど可愛かった。原作では顎に寄生してしまった「ジョー」というパラサイトも出てくるんだけど、映画では出てこなかったのが残念。完結編は来年4.25公開です。
[Photo: © 2014 映画「寄生獣」製作委員会]
永遠の名作。