アンジェラ | こんなぼくに絶世の美女が！

ロマンチックなラブストーリーをスタイリッシュな映像で

アンジェラ

『アンジェラ』（Angel-A／2005／フランス）
監督：リュック・ベッソン　出演者：ジャメル・ドゥブーズ、リー・ラスムッセン

美しくて素敵な映画だ。

リュック・ベッソンの全編モノクロスタイリッシュラブストーリー。主演は『アメリ』のリュシアン役が印象的なジャメル・ドゥブーズ。パリを舞台に繰り広げられる凸凹カップルのラブコメかと思いきや、中盤あたりで物語は急展開します。なんてロマンチック！甘くなりすぎない加減も素敵。ラブストーリーの良作です。好きな人と一緒に観たくなる映画。

アンジェラ
あらすじ：冴えない男の目の前に突然美女が現れました。

返すあてのない借金の返済に追われる冴えない男・アンドレ（ジャメル・ドゥブーズ）はセーヌ河への身投げを決心します。が、いざ飛び込もうとしたとき隣に現れた美女が先に河に飛び込んでしまい、とっさにアンドレは彼女を助け出すことに。彼女の名前はアンジェラ（リー・ラスムッセン）。偶然の出会いからふたりは行動を共にすることになります。借金のことを知り協力してくれるアンジェラでしたが、あるとき彼女は重大な告白をします。

見どころ

ジャメル・ドゥブーズの映画だ
ストーリーが素敵
スタイリッシュな映像

セーヌ河に身投げしようとした男女が偶然出会い恋をするというストーリーは、ルコントの『橋の上の娘』と同じですね。（セーヌ河へ飛び込むというのはフランスではポピュラーな自殺方法なのだろうか。）しかもどちらもモノクロ映画。『橋の上の娘』はずっと大好きな映画なんですが、結果的にこの映画もすごく好きでした。どうしてもっと早く観なかったんだろう！

まずアンドレ役のジャメル・ドゥブーズがすごく良いですね。彼の独特のコミカルな演技がこの映画に味をもたらしているので、例えば同じ脚本でも別の役者さんだったら映画の雰囲気はだいぶ変わってくるだろうなと思います。

それからシンプルな構成も分かりやすくて良いです。冴えない男と絶世の美女、アンバランスなふたりの微妙な関係、そして後半のファンタスティックな展開。ラストシーンもぐっときます。はあ、ほんとうに美しくて素敵な映画だ。