ブレードランナー | 80年代に描かれた近未来
続編の企画も進んでるらしい名作SF映画
『ブレードランナー』(Blade Runner/1982/アメリカ)
監督:リドリー・スコット 出演者:ハリソン・フォード、ルトガー・ハウアー、ショーン・ヤング
この街に旅行してみたい!
近未来SFの名作であるこの映画の、続編の企画が立ち上がったのは3年半ほど前らしいです。で、続投するはずだったリドリー・スコット監督が降板したと報じられたのが、ひと月ほど前です。彼はプロデュース側に回って、続編は今年中に撮影予定ということですが実際どうなんでしょう。
この映画の魅力は、なんといってもその世界観です。香港や台湾のような雰囲気もある雑然とした街並み、何ヶ国語かが飛び交う賑やかな屋台、街には常に雨が降っていて、人々は空飛ぶ乗り物で移動する。その独特の近未来感は、見ているだけでたまらなくわくわくしてきます!
あらすじ:人間 vs 人造人間。
2019年のLAは、高層ビルの立ち並ぶ、猥雑な街と化していました。いつも雨の降り続くこの街に住むデッカード(ハリソン・フォード)は、ガフ(エドワード・ジェームズ・オルモス)と名乗る男に連れられていき、レプリカント(人造人間)を見つけ出して処刑するように命じられます。
- 独特の近未来感
- 「ふたつで十分ですよ」は名シーン
- 音楽もかっこいいぞ!
舞台は近未来。新しさと古さが混じったような世界です。たしかに発展は遂げているけど、ある部分では退廃しているような。アジアのようだけど欧米っぽい要素もあるし、どこともちょっと違う独特の雰囲気が興味をそそるわけですが、この世界観こそがこの映画の最大の魅力であり、見どころは冒頭の数十分に凝縮されているとも言えます。
高層ビルの電光掲示板には芸者さんがデカデカと映し出されていたり、冒頭の屋台のシーンでは店のおじちゃんが日本語を話していたりと、この街には日本を感じさせる箇所も多いです。特にそのおじちゃんの台詞「ふたつで十分ですよ」は、何が「ふたつで十分」なのかと疑問の残る繋ぎ方で、やたらとインパクトがあります。(答えはエビだそう。)もし映画の中に旅行できるとしたら、真っ先に行ってみたい街です。空気悪そうだけど。
原作は、フィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』というの小説です。原作では「アンドロイド」と呼ばれる人造人間ですが、映画では「レプリカント」と呼ばれます。感情が芽生えたロボットという設定や、彼らと人間が対立するストーリーは、今ではそんなに新鮮さを感じることはありませんが、混沌とした『ブレードランナー』の世界自体は、今見てもやっぱり斬新で圧倒的なのです。
[Photo: © 1983 BLADE RUNNER is a trademark of Blade Runner Partnership. © 2007 Blade Runner Partnership. TM & © 2007 Warner Bros. Entertainment Inc.]
続編も気になる!
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