さらば、愛の言葉よ | 世にも新しい3D映画
ゴダールが3D映画を撮ったぞー!
『さらば、愛の言葉よ』(Adieu au Langage/2014/フランス)
監督:ジャン=リュック・ゴダール 出演者:エロイーズ・ゴデ、カメル・アブデリ、リシャール・シェヴァリエ
しかし残念ながら2Dで観ました。
考えてみれば、ゴダールの作品はいくつかスクリーンで観てきたけど、新作として観たのは初めてでした。内容は差し置いても、ゴダールが3Dに初挑戦するという「事件」をリアルタイムで目撃するべき!という気持ちがあって観たのですが…、うちの近所では2D上映しかないという哀しき現実。というわけで2Dで観ました。
あらすじ:女と男と犬のはなし。
人妻・ジョセット(エロイーズ・ゴテ)と独身男・ギデオン(カメル・アブデリ)が出会い、愛し合った末に諍いを起こします。そこへ現れる一匹の犬(ロクシー・ミエヴィル)。季節はめぐり二人は再会します。犬はふたりの元で落ち着きます。そこへかつての夫が現れ、すべてを台無しにしてしまいます。(というストーリーを劇場ではほとんど把握できませんでした。)
- 3D表現の新しい可能性
- カメラワークも面白かった(個人差ありそう)
- ゴダールの愛犬
従来の3D映画のように+αではなく、3Dありきで作られているような映画なので、2Dで観るのと3Dで観るのではだいぶ意味合いが変わってくるような気がします。ストーリーを追うというよりも映像表現を楽しむような映画です。なんてったって最初に「3D」って文字がどーーーんと出てきますからね。
ただ、楽しむといっても苦手な人は不快感を感じるかもなあ。目に突き刺さるようなコントラストの強い色彩や多重露光、無造作に置かれたみたいなカメラで撮られるのは役者の手元のみだったり、切り刻まれた映像コラージュがストーリーを把握するのを困難にさせます。
基本的にカメラはまっすぐ撮ってくれません。裸の男女が会話するシーンで、役者の動きとともに角度を変えて移動するカメラワークは面白かったです。映画における3Dの使い方はもちろん、カメラワークや映像表現、そのほか様々なものを疑ってみたというような姿勢が感じられました。
と、いま調べてみたところ、県内で3D上映が始まったようなのでもう一度観てこようかなぁ…。けどあと5回観てもストーリー追えない自信があります。
[Photo: © ©2014 Alain Sarde – Wild Bunch]
イマジネーション。